アメリカ・カリフォルニア州で11月8日に発生した山火事、通称「キャンプファイア」。
強風にあおられ、高速で州を縦断する形で広がったキャンプファイアは、20日間にわたる懸命な消火作業ののち、11月25日にようやく鎮火が発表された。
実に5万6,600ヘクタールが消失した。これはおよそ570平方キロメートル。東京23区で620平方キロメートルなので、その規模の大きさがうかがえる・・。
死者・行方不明者数ともに過去最大規模。

この山火事により、人間だけでなく猫や犬などの動物にも、甚大な被害を及ぼしたと想像するのは容易い。
消えたパラダイス町
特に被害が大きかったのは、カリフォルニア州北部の町、「パラダイス町」。
「完全な再建」作業が必要で、数年はかかるとされている。
連邦緊急事態管理庁(FEMA)のブロック・ロング長官は、パラダイスの被害は「今までに見た中で最悪の災害のひとつだ」と述べた。

山を切り開いて作られ、「楽園」(Paradise)と名付けられた町。自然が豊かで、約2万6,000もの人間が暮らしていた町が、ほぼ全て消失したのだ。

1ヶ月間焼け野原を生き延びた猫ティンバーとの再会
パラダイス町に住むワーブロー家も、家・車・仕事場の全てを失った。
夫のマークが仕事で不在中、妻のコートニーは小さなバッグ1つを抱え、幼い子供2人と犬1匹を連れて避難するのが精一杯だった。
マークは仕事場から家に戻ったが、一緒に暮らしていた猫のティンバーは見つけることができなかった。

コートニーは町の鎮火後1ヶ月間毎日、家があった場所に戻り、ティンバーを探し続けた。
そこで奇跡が。
何もない焼け野原で、家があった場所にただずみ、コートニーを見つめる1匹の猫・・。

ティンバーだ!
本当に何も残っていない焼け野原で、家族を見つけ、ティンバーは走り寄った。

炎で町が包まれるなか、どこに逃げたのだろう。
炎が全てを焼いてしまったあと、なにを食べていたのだろう。
そして迫り来る炎が、どれほど怖かっただろう。
もう、大丈夫だよ、よく一人で頑張ったね。

全てを失ったなかで見つけた希望
ティンバーと奇跡の再会を果たしたワーブロー夫妻はこう話す。
「火事で避難してからちょうど1ヶ月後の昨日、ティンバーが見つかりました!ティンバーは元気で、子供達も再会をとっても喜んでいます。この再会は、家族と離れ離れになった人々にとっても、そして苦しい避難生活を生き抜くための、希望の光となっています。毎日、諦めずに探して本当によかった!」

いつ起きるかわからない自然災害。ニャンコは特に怯えて迷子になってしまいがち。いざというときにどうするか、ニャンコ読者のみなさんも人間家族と一緒に災害対策を考えてほしい。