アメリカ・メリーランド州、バルチモアにあるビール工場で熱心にお仕事をするネコがいる。
ビール工場の警備ネコのお仕事とは
ネコのウィローは2017年にオープンしたビール工場で雇われたハンサムなグレーのネコ。

給餌などのお世話をしてくれる人間メイド2人と、同僚のイヌ4匹と一緒に工場を経営していた。
ただ、ここではウィローにしかできない仕事があった。ビール工場の警備役として不審者を追い出すこと、つまりネズミ狩りだ。🐭素早い判断能力と忍者のように軽いフットワーク、そして時には夜勤にもなる長時間労働に耐えうる体力が必要となる高度なお仕事。
ウィローは仕事熱心で、ビール工場に併設したバーに来るお客さんへの挨拶も欠かさず、勤務評価は上々だった。

突然の失踪ー。誘拐か?! →保護されてた
その日もウィローはビール工場の警備に精を出していた。不審なネズミはいないか、工場の隅から隅まで、見回りをしていた。

しかしネズミは野生の生き物。見つけたとしても工場の中にずっといるわけはない。ということは、それを捕獲するウィローもしかり。仕事熱心なウィローはネズミを探し、追いかけるため、時にはビール工場の外にまで仕事範囲を広げていた。
そしてその日の午後、ウィローは忽然と姿を消してしまう。
この辺りでは見かけない不審な人間3人をお店に迎え入れようと談笑しているところを監視カメラでとらえられたのが最後。

ハンサムなウィローのことだ。誘拐されてしまったのでは?! と噂された。
ビール工場を営む🙍♂️ケンと🙍🏼♂️マシューはウィローを見つけようと必死だった。SNSの呼びかけは3,300回以上シェアされた。いかにウィローが皆んなに愛されていたかがわかる。ネットでの拡散により無事にウィローはビール工場のおうちに戻ってくることができた。😹
誘拐だと噂されたウィローの失踪だが、実はウィローは動物団体に “保護” されていたことが判明する。
ウィローのようなライフスタイルのネコを増やしたい
一緒に監視カメラに映っていた3人の人間は、実は動物保護団体の人々だった。外にいたウィローは野良のホームレス・キャットだと間違われてしまったのだ。
ウィローは戻って早速、マイクロチップを装着し、お仕事の制服にはオシャレな首輪が追加された。

これでもうホームレス・キャットだと思われなくてすむね!
ウィローを誘拐ならぬ保護したこの地域の動物保護団体は、お家での生活に向いていないネコを保護した際には去勢手術とマイクロチップの装着を済ませてから、倉庫や農場など、ネズミ駆除が必要なところへネコを “派遣” するお仕事プログラムを実施している。
全部のネコがお家の中でゴロゴロするのが好きなわけではない。人間とのルームシェアに馴染めなかったり、お外が好きなアドベンチャー気質なネコだっていっぱいいる。
ネコは派遣先でネズミ狩りのお仕事をする待遇として、雨に濡れない宿とご飯・お水、そして医療ケアを受けることができる。お外が好きなネコには安定した生活を提供する取り組みだ。
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見つかるのが遅ければウィローは別のところに派遣されていたかもしれない。😹
ウィローがビール工場でお仕事をしているネコだと知らずに保護したわけだが、それはネコを幸せにしたいからこその行動だった。ウィローも保護された間はかなり手厚く温かい待遇を受けていたって噂だ。
実に100人以上がお店に足を運んだ「ウィローおかえりパーティー」はビール工場と保護団体の共同で開催され、寄付金や保護ネコへの物資支援が集まった。

ウィローのように、お外にも出れて幸せに暮らせるネコが増えるといいね!
