混乱が続くイギリス政府に、またしても波乱の種がまかれた。
首相官邸にやってきた新入りの子犬
7月24日に就任した英ボリス・ジョンソン新首相。かねてより「首相官邸に犬を迎えたい」と話していたが、現実となった。
▼ 「中長期的に検討」がこんなに早いなんて!
経緯を過去ニャースでおさらいしておこう:英ボリス新首相「官邸に犬を迎えたい」。内閣ネズミ捕獲長の猫ラリー「ありえニャい」。
今月2日、赤いキャリーケースで首相官邸に連れてこられたのは、生後15週のジャックラッセルテリアの子犬。悪質なペット業者によって捨てられ、保護団体によって保護されていたところを、ジョンソン首相とそのパートナーのキャリーさんが引き取った。名前は「ディリン」。

英メディアだけでなく、世界中のメディアが大きく報じるには理由がある。それは、首相官邸には公式ネズミ捕獲長の猫ラリーが住んでいるからだ。

猫のラリーは、キャメロン前々首相時代の2011年に、首相官邸の公式ネズミ捕獲長として就任した12歳の猫。ネズミ捕獲としての手腕には疑問が残るとされながらも、英国民から抜群に高い支持率を誇り、首相官邸前ではいつもその行動やコメントに報道陣が注目している。

既存公務員(猫)との対立に懸念が広がる
猫のラリーは「公務員」として英政府に勤務する一方で、子犬のディリンはあくまでジョンソン首相の愛犬。
そのため、メイ前政権を支えた公務員とのあつれきが絶えないジョンソン首相の関係は、猫のラリーと子犬のディリンとの今後の関係に反映されるのでは、という懸念が広がっている。

ネズミ捕獲長の猫ラリー「犬に同情」
そして肝心の猫のラリーは自身の政府 “非” 公式Twitterにて、「ジョンソン首相は混乱を引き起こし、その論争に犬までも巻き込んだ」として犬へ同情する姿勢を見せた。
Johnson creates havoc and now lets slip his dog of war (with apologies to William Shakespeare)https://t.co/Fhq3ue8TKV
— Larry the Cat (@Number10cat) September 2, 2019
一方で、「報道陣は犬には注目しない」として自身の立場を強調したコメントと写真を投稿。
Won’t find @bbclaurak and @huwbbc sharing the screen with some dog… pic.twitter.com/Y5BslvuSjZ
— Larry the Cat (@Number10cat) September 2, 2019
さらには、「犬を何と呼ぶべきか」の国民投票を実施。結果、「ラリーじゃないヤツ」が僅差で「広報の犬」に勝利した。
What should Johnson call his new dog?
— Larry the Cat (@Number10cat) September 2, 2019
子犬のディリンについて「同情する」としながらも、敵対ムード溢れる猫のラリー。自身の立場に対する危機感かライバル心の表れか、罪のない生後15週のいたいけな子犬相手に焦燥感すらも感じられる大人気ない対応である。
暴君として名高い猫のラリー。どうかケンカしたりイジめたりせずに、子犬のディリンと仲良くやってくれることを願う。

犬のディリンも参加したイギリス総選挙:燃えるイギリス総選挙、世界の関心はブレグジットよりも【猫 VS 犬】?!お茶の間の猫犬たちも巻き込まれる。
Source:Larry the Cat
最後まで読んでくれてニャりがとう♡こっちも読んでみて。
▼ みんな大好き、ラリー捕獲長。
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