台湾には、猫に救われた村がある。
280匹以上の猫が住む猫の楽園「猴硐(ホウトン)」
台湾の首都、台北から電車で40分ほどのところにある駅「猴硐(ホウトン)」。この駅に到着した瞬間に、多くの人がこの駅で降りる理由がすぐにわかるだろう。

駅から伸びる陸橋は外見が猫になっており、全体がキャットウォーク。いたるところに猫トイレと猫ハウス・ベッドが置かれている。村中どこを見ても猫のイラストや猫モチーフの何かがある。

そしてなんといっても、可愛すぎるモフモフの住民、猫民たちが280匹以上が自由気ままにノビノビと暮らしている。

そう、猴硐(ホウトン)は台湾にあるの猫が住む猫村。ここの猫に会いに、世界中から猫好きが集まっている。

ゴーストタウンから世界的観光地へ
この猫村は1900年代初頭には、台湾一の技術が栄えた台湾きっての炭鉱の町として有名だった。約6,000人の住民と労働者が住んでおり活気に溢れていた。
鉱山が1990年に閉山した後は若者が次々に村を離れ、人口は約100人まで減少。まさにゴーストタウン、一部は廃墟と化した。

しかし2010年、SNSが盛んになった頃、猫好きの間で「ここ、すごい猫がいっぱいいる」ということが噂になり始めた。
猴硐(ホウトン)に住む猫の写真がインターネットの海に放たれ、世界中の猫好きの注目を集めた。「猴硐(ホウトン)=猫村」の数式が完成した。

このチャンスを見逃さなかった猴硐(ホウトン)、しっかりとその流れを掴み、猫人気に乗って村のPRを開始した。

2012年には猫ランタン祭りが開催された。2013年にはCNNの「猫好きなら行くべき世界のネコ観光地TOP5」の選ばれ、今や世界中から年に100万人を超える観光客が訪れる猫好きのメッカとなった。
猫が村を生き返らせた。

台湾の猫村で猫を愛でよう
約280匹もの猫は村中を自由に歩き回る。首輪が付いていたりニックネームがある猫もいて、野良猫と飼い猫の区別はあんまりつかないが、ここの猫は村ぜんぶの住民から愛されている。
湿気が高いせいか、あまり活発的ではなく、猫がずっとぐうたらしている日もある。

しかし、ほとんどの猫は連日訪れる観光客に慣れているため、横を通っても、「かわいい〜!」と黄色い声をあげても、写真を撮っても、ナデナデしてもおかまいなし。
だいたいのカフェが猫カフェ状態。席を外した瞬間に猫に席を奪われることもある。

人気の影でこんな暗い影響も
しかし、地元住民によると、観光客に混じって猫を置いてけぼりにするために村を訪れる人もいるという。現在約280匹以上の猫が暮らしているが、そのうち50匹はここ過去2年間で村にやってきた新入り猫。
また、地元住民やボランティアによって予防接種や定期的な治療はされてはいるが、観光客から日々たんまりとオヤツをもらっているので健康も心配だ。

猫によって息を吹き返した台湾の猫村。ヒトも猫も増えたが、両方が幸せに暮らせる村であり続けて欲しい。
Photo:Caters Clips
最後まで読んでくれてニャりがとう♡こっちも読んでみて。
▼ いろんな猫の街があるんだよ!
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